“ Esprit ” Quality ! <革素材の巻>

2010 年 6 月 11 日 金曜日


皆様, こんにちは “ Esprit ” の Fujii です。

Esprit の 靴作りに対する 職人のこだわりとその技術の高さ, elegant を追い求める 私のデザインへのこだわりに

ついては、前回までのブログでご理解頂けたと思います。

本日は “ Esprit ” Quality ! シリーズ 最終回 <革素材の巻> と題してお話しさせて頂きます。


Esprit では FRANCE < アノネイ社 > のボックスカーフを使用しております。

ご存じの方も多いと思いますが < アノネイ社 > は、フランス中南部の “ ANNONAY ” という町唯一の

タンナー(皮革製造業者) です。 ※ 最盛期には、200社ものタンナーがあったそうです。

フランスの原皮のみにこだわる アノネイ社のボックスカーフの特徴は

・繊維が密で, 表面のきめが細かく“ 革 ” 本来の柔軟性に富んでいる。

・滑らかでありながら, コシとハリがあり、足馴染みが良い。

この アノネイ社のボックスカーフは、最高級と呼ばれる多くの靴ブランドが こぞって使用しています。


Esprit パターンオーダーの魅力の一つに、全てのデザインに対し, お客様のお好みの色でお作りする “ パティーヌ ”

がございます。

アノネイ社のボックスカーフに 職人が丁寧にクリームを塗り重ねてゆき, 味わい深いラグジュアリー

な1足が誕生します。

また、カラーサンプルから お色をお選び頂くわけですが, 厳密に言えば、全くの同色, 濃淡, ムラ感 が

再現されるわけではありませんので、ある意味, 唯一無二 となります。


それでは、パティーヌ・カラーサンプル 全18色をご覧ください。












左から
・ノワール (BK-01)
・ブルーノ ワール (BK-02)
・ルージュ ノワール (BK-03)
・ビオレ ノワール (BK-04)













左から
・ダーク ブラウン (BR-01)
・アンティーク ブラウン (BR-02)
・ショコラ (BR-03)
・マロン (BR-04)
・アンティーク マロン (BR-05)
・グラデーション マロン (BR-06)













左から
・ボルドー (RE-01)
・アンティーク ボルドー (RE-02)
・KAKI(柿色) (OR-01)













左から
・ナス紺 (NV-01)
・ナス紺 グラデーション (NV-02)
・ナス紺 ムラ (NV-03)













左から
・ブルー (BBU-01)
・アンティーク ブルー (BU-02)


また、職人が絵画を描くが如く 色を付けていく アウトソールも Esprit の特徴的な魅力です。

まずは、半カラスからご覧ください。


写真では分りづらいですが、左は 深いワインレッド ・ 右は 柿色 × ダークブラウンでの色付けです。



左は 深いパープル ・ 右は グレー × ブラックでの色付けです。


続いて, カラス仕上げをご覧ください。


左は グラサージュな色付けのダークブラウン ・ 右は グラサージュな色付けのパープルです。
手塗りによる濃淡は、もはや芸術の境地!!
















シャイニーなブラックが, なんとも妖艶です。


アウトソール(半カラス・カラス)の色付けは、お客様からのリクエストがない場合, 職人のインスピレーション

(アッパーカラーやシューレースの色などから)で、色付けさせて頂いております。

その際は 『お任せ!』と, お申しつけください。


さて、本日の楽曲ですが、 何故, この曲を選曲したか?

お分かりになられた方は、かなりの JAZZ通ですね。




a bientot !


“ Esprit ” Quality ! <ブラック製法へのこだわりの巻>

2010 年 6 月 8 日 火曜日

皆様, こんにちは “ Esprit ” の Fujii です。

本日は “ Esprit ” Quality ! シリーズ 第2回 <ブラック製法へのこだわりの巻> と題してお話しさせて頂きます。

まずは、3月10日のブログから抜粋した文章をご覧ください。



『わたくしが“Esprit”のモデルラインを考える際、念頭にあったのは<自分が履きたい靴>でした。

そして、そのキーワードは

・抑揚があり、流れるようなボディライン
・優美で気品のあるディテール
・エレガントで上品な色気を醸し出すフォルム
・主張し過ぎず,しかしながら、しっかりと個性をもったセクシーなドレスシューズ

そんな“靴”を さりげなく、格好よく履きたいと思いました。

そして、同じ感性をお持ちで“Esprit”の靴を支持してくださるお客様方に120%ご満足頂けるサービスを

提供したいと考えています。』


と、この様なことを語っておりました。

“ elegance ” , “ sexy ”, “ dressy ” など、これら全てを兼ね備えるため, Esprit では“ ブラック製法 ” を採用しました。

この “ ブラック製法 ” とは、アッパーと中底, ソールをダイレクトに縫い合わせる製法で、他製法と比較すると

コバ部が張らず、ドレッシーに仕上がります。

FRANCE の Berluti や Aubercy , ITALIA の TANINO CRISCI や ARTIOLI など, 名だたる ラグジュアリーブランド

が採用している製法です。

Esprit のDress Shoes は、この “ ブラック製法 ” を用い, 職人の技量で コバの張り出しを極限まで抑えます。

せめこまれたコバは、高い技術の証です!





ご覧のように、上から見ると コバが全く見えません!

アッパー寸前まで せめこまれたコバですが、しっかりと ウィールが施されています!



これぞ< 神業 >! これぞ< L elegant >!!



次に ヒールの作りですが, Esprit では “ ピッチドヒール ” を採用しております。

この“ ピッチドヒール ”は、ヒールリフトの側面が 接地面に向かって細くテーパードする仕様です。

元来, ビスポーク由来の技法で、エレガントに演出する効果があります。



一般的なヒールと比べると、その差は歴然です。












私 “ Fujii ” 所有の 某ブランドの Dress Shoes 。



次に フォルムですが < 自分が履きたい靴 > から発展する Esprit のブランドコンセプト並びに商品コンセプトの

3大要素である <エレガントでドレッシーな靴>, <優美で洗練された靴> , <上品で色気のある靴> 

これら全てを網羅して 3つのLAST を起したところ, 偶発的にも 全てが “ チゼルトゥ ” になっていました。


ご覧ください! 優美なカーブライン!! 完成されたフォルム!!!



美しい流線形シルエットが印象的な “ チゼルトゥ ” は、そのLAST ごとに, 緩やかな落ち方, 鋭角な落ち方 など、

それぞれの <特色> を持たせています。

LAST No. : ML-F01



LAST No. : ML-F02



LAST No. : ML-F03





こうして 完成した エレガント で 洗練されたフォルムの Esprit Dress Shoes を スーツに合わせると,

艶やかで, 色気のある 足元が演出されます。






ファッションに独自の美学を持ち, 常に他人との差別化を意識し, 何よりも “ elegance ” を重んじる、

そんな、スタイリッシュな方にこそ、Esprit の “ 妖艶 ” な Dress Shoes を さりげなく, 恰好よくお履き頂きたいと

考えています。


次回は“ Esprit ” Quality ! シリーズ 第3回 <革素材の巻> です!!




a bientot !

“ Esprit ” Quality ! <職人技の巻>

2010 年 6 月 6 日 日曜日


皆様, こんにちは “ Esprit ” の Fujii です。

さて、本日の BLOG ですが “ Esprit ” Quality ! シリーズと題しまして、Esprit Dress Shoes のこだわり

を、 全3回 で お話して行こうと思います。

初回は <職人技の巻>です。




Esprit パターンオーダーのDress Shoes は、 一足, 一足 ハンドメイドの“ ブラック製法 ” でお作りしています。

9割の工程を職人の手作業(釣り込み)で行うことで、抑揚のある “ GLAMOROUS ” なボディーラインが

生まれます。


以前, ご紹介した アーティストの <Mr.Dee> 氏が、 Esprit Dress Shoes には Sexy さと Erotisme を感じる

と言いました。

また、あるバイヤーの方は 「うぅ~ん、イヤらしい靴だなぁ・・・。」と評価されました。

実は、それらの【言葉(表現)】こそが Esprit の真骨頂であり、私や職人に対する 最大の“ 褒め言葉 ” なのです!! 


ご覧ください! このヒップライン!!












手作業のみが出せる シームレス(繋ぎ目がない)で “ 色気のある ” ヒップライン 。

ちなみにこのシームレス仕様は、パーツの関係上 [ Adeline ] , [ Cosette ] , [ Mathilda] で採用しております。


そして、チゼルトゥの流線美! (マシンメイドでは こうは行きません)













更には ヒールカップ内側の スキンステッチ!!












この “ スキンステッチ ” , 革同士を縫い合わせる際に、あえて 革の内側から糸を入れて、そのまま表に出さずに

糸を戻し、縫い模様だけを表に出す, かなりの <スゴ技> なのです。

一般的には、ヒールカップ中央部で縫い合わせていたり、まれに被せ革で目隠しをしている Dress Shoes が

ほどんどです。(スキンステッチを採用しているDress Shoes はほとんど見かけません)




このような<スゴ技>を, あえてヒールカップの内側に施す職人のこだわりにエスプリを感じます。

この仕様は、パーツの関係上, [ Amelie ] , [ Gisele ] , [ Jacqueline ] の3デザインに採用しております。



Esprit Dress Shoes の 全デザインに共通する、程良くシェイプされたウエストラインや流れるようなボディフォルム!

ヒールカップ 立ちあがりの“ くびれ度合い ” などハンドメイドならではの<職人技>が満載です!






そして【Mathilda】 に採用する {レベルソ仕立て}!
















一切の縫い目(ステッチ)が見えない, elegant で、たいへん贅沢な作りです。


このように、職人による妥協を許さないこだわりの手仕事から、高品質かつエレガントな一足が誕生します。

若き日本職人のエスプリが生み出す, French Touch な Dress Shoes のお話でした!!


次回は“ Esprit ” Quality ! シリーズ 第2回 <ブラック製法へのこだわりの巻> です!!



a bientot !


“ Un Parapluie ”

2010 年 6 月 4 日 金曜日


皆様, こんにちは “ Esprit ” の Fujii です。

先日の BLOG “ Gentleman ” × “ Rain ” = “ GENTLE RAIN ” 泣けましたでしょうか?

さて、本日は { 傘 } ( Un Parapluie ) について お話しようと思います。

先ずは、こちらをご覧ください。



<フランス映画> 独特の “ アンニュイ ”で “ 悲しげ ”な 雰囲気でしたね。




ところで皆様は、 雨の日が待ち遠しくなるような 傘をお持ちですか?

『 紳士たる者、上質の傘を持つべし!! 』 と言われるように、ある程度の年齢になったら, やはり良い傘を

持つべきでしょう。

仕立ての良いスーツに身をまとい、elegant な Dress Shoes で ビニール傘では・・・。

私の愛用傘はこちらです!














皇室御用達 前原光榮商店様の16本骨 雨傘です!

ハンドル部分が<竹>で作られていて、とにかく軽いのですが、強風にもしっかり耐えうる逸品です。


高級傘では 紳士の国<イギリス>の“ FOX ” が有名ですが ハンドルがマラッカやバンブーなどの木をはじめ

銀製、本革巻きなど、多種多彩。
















英国紳士が特に好むのは籐の最高級品であるマラッカなんだそうです。



もっとも、彼ら ブリティッシュ・ジェントルマン の傘は、単なる持ち物で, 雨の日でも その傘をささず

歩いているそうです。

イギリスには、傘巻き屋なるものがあるほど、その巻きの細さが 紳士の極みのようです。


















いずれにしても、チョット高級な傘を持つと、先ほどの ≪ シェルブールの雨傘 ≫ の聴こえかたも

かなり変わってきます。

お聴きください!



a bientot !

“ Gentleman ” × “ Rain ” = “ GENTLE RAIN ”

2010 年 6 月 1 日 火曜日

皆様, こんにちは “ Esprit ” の Fujii です。

今日から 6月 !! 6月と言えば <梅雨入り>・・・。

この“ 梅雨 ” の時期が大切なことを理解したうえで、私が最も嫌いな時期です・・・。


6月を<水無月>(みなづき)と呼びますが、この由来には諸説あるようです。

文字通り、梅雨が明けて水が涸れてなくなる月であると解釈されることが多いそうなのですが、新暦6月の異称

として用いられるようになってからは、「梅雨で天の水がなくなる月」「田植で水が必要になる月」といった

解釈も行われるようになったようです。( Esprit BLOG 初の豆知識でした )


さて、皆様は 雨の日に どのような<靴>を履かれますか?

私は、自称 <雨靴>(あまぐつ)と名付けた ラバーソールの<靴>を履いております。

こちらが雨の日専用<雨靴>です。













<雨靴>であっても、トゥ と ヒールは“ 鏡面仕上げ ” で磨きあげております。












この姿勢こそ< L’ elegant > 精神だと信じております!!


天気予報をチェックして、予め雨が降ると分かっていれば < 雨靴 > を履いて出かけますが、 降水確率も低く ,

終日 <雨> が降らない予報であったので、お気に入りの Dress Shoes を履いて出かけたら、外出先で突然の

雷雨(夕立)!! 皆様は どうされますか?

私は、慌てふためく GENTLEMAN達をよそに, 口笛を吹きながら 鞄の中からおもむろに〚オーバーシューズ〛

を取り出し、靴の上から履いちゃいます!!


これが 〚オーバーシューズ〛













ラバー素材で出来ており, 伸縮性が良いのでスムースに脱着できます。

これを Dress Shoes の上から履くとこんな感じです!!












うぅ~ん、え?!  エ、エレ、エレガント・・・。

イヤ、これで良いんです!  履くは一時の恥!!履かぬは一生の後悔!! になるんです。

この姿勢こそ< L’ elegant > 精神だと信じております!!


それでは、鞄の中に〚オーバーシューズ〛を入れ忘れてしまった日に、突然の“ ゲリラ豪雨 ” !!

さぁ、皆様 どうされますか?

私は、慌てて 雨宿りする GENTLEMAN 達 の隣で エレガントに Dress Shoes を脱ぎ, スーツの上着に包んで

自宅まで猛ダッシュです! 途中, 転んでも Dress Shoes だけは 絶対に濡らしません!!

この姿勢こそ< L’ elegant > 精神だと信じております!!


さて、本日の曲 『 Gentle Rain 』ですが、突然のゲリラ豪雨の中, スーツの上着に包んだ Dress Shoes を抱え,

何度も, 何度も, 転倒しながら、裸足で必死に走っている私のエレガントな姿(スローモーション バージョン)

を思い浮かべながら お聴きください。(きっと泣けます。)

次回は、紳士の < 傘 > についてお話させて頂きます!



a bientot !

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